歌う前に、オリーブオイルを飲むと、歌が上手くなるらしい···
そんな都市伝説のような話を、聞いたことありますか?
本当にオリーブオイルで歌が上手くなるのか。
今回は、そんなウソのような話について、考えてみたいと思います。
目次
1 オリーブオイルで歌が上手くなるのは本当か?
2 本物のエクストラバージンオリーブオイルがカギだった!
3 「喉に良い」オリーブオイルの摂り方
1 オリーブオイルで歌が上手くなるのは本当か?
この話の発端は、世界三大テノールの一人、ルチアーノ·パバロッティという方が、本番前にオリーブオイルをコップ1杯飲んで、声の調子を整えていたという逸話から生まれたようです。
声は、喉の奥にある声帯という膜をふるわせてだしていますが、オリーブオイルが直接声帯に到達して良い影響を及ぼすとは考えにくいようです。また、エッシャルオイルのように揮発して声帯に影響するとも考えにくいと言われています。
逆にオリーブオイルを飲むと、喉に油膜ができて、声帯が重くなり、歌いにくくなってしまう可能性があるとか。
では、このテノール歌手の逸話はウソだったのでしょうか。
2.本物のエクストラバージンオリーブオイルがカギだった!
反対に、オリーブオイルを飲むと声の調子がいいと感じる人もいます。
なぜでしょうか。
実はオリーブオイルは、ピリピリとした辛味を感じることがあります。この辛味の正体は「オレオカンタール」と呼ばれるもので、最近の研究で「抗炎症作用」や「抗酸化作用」があることが分かったそうです。このオレオカンタールは、頭痛や生理痛の時に飲む薬によく使われる「イブプロフェン」という成分に似た抗炎症作用があります。
オリーブオイルに「抗炎症作用」があるなら、今でもイタリアではやけどをした時には、オリーブオイルを肌に塗って赤味を抑えるという民間療法が残っているもの頷けます。
しかし、このオレオカンタールが含まれているのは本物のエクストラバージンオリーブオイルだけ。ピュアオリーブオイルには含まれていませんのでご注意くださいね。
3 「喉に良い」オリーブオイルの摂り方
「喉に良い」オリーブオイルの摂り方を、いくつかご紹介いたしますね。
①オリーブオイルを大さじ1杯程度、そのまま飲む
②水を入れたコップにオリーブオイルを数滴垂らし、うがいをする
③オレオカンタールは加熱すると減ってしまうため、加熱せずに摂る。
もちろん、本物のエクストラバージンオリーブオイルを使いましょう。
上手く声をだすためには、喉を乾燥から守ることも大切です。
特に乾燥しやすい季節には、部屋を保湿したり、マスクをつけて喉を乾燥から守ったり、水分をきちんと摂って、喉をしっかり保湿してくださいね。